人生におけるトレードオフの法則(無限の可能性と現実世界)

先日、高校時代の同級生と一緒に食事をしたときに、彼の子供の話になった。

彼は、こう言った。

「子供の可能性をつぶすことはしたくない」

僕は、彼の考えが素晴らしいなと思った。
子供には無限の可能性があって、何でもできるし何にでもなれるのだから。

ただし、その上でひとつだけ注意しておかなければならないことがある。

それは、現実世界にはトレードオフという残酷な事実が存在しているということだ。

トレードオフとは、一方を選択すれば、他方を犠牲にせざるを得ないという関係のこと。

たとえば、今日は家でゆっくりすることを選択すれば、同じ日に海外旅行するという選択肢を犠牲にすることになり、同時に両方ともを達成することができない関係のことだ。

このことは、人の人生において大きな意味を持ってくる。

そのことを、人生におけるトレードオフの法則として短くまとめることができる。

それは、こうだ。

人生におけるトレードオフの法則:
人は望めば、何でも達成できるかもしれないが、そのすべてを達成する時間はない

もし、あなたがフェラーリなどの高級車を乗り回したいと望めば、おそらく突然この世を去るなどのことがないかぎり、意欲さえあれば、達成できるだろう(頑張ってお金を稼げばいい)。

自分の会社をもっともっと大きくしたいと望むのであれば、おそらくそれは達成できるだろう。

しかし、あなたの希望が多くなればなるほど、その希望を達成できる可能性は低くなってしまう。

なぜなら、何かを達成するためには、リソース(資源)が必要だからである。
それは、資本やモノ、人、そして時間(つまりは、あなた自身の人生)などである。

ちなみに、僕がよく直面するトレードオフは、こうだ。

「やりたいことはたくさんあるが、それをすべてやる時間はない」

すべてをやっていたら、人生が終わってしまうからだ。
だからこそ、必然的に「自分にとって幸せでベストな選択肢」を選ぶべきだということになる。

このことは人生における、ある重要な事実を示唆している。

それは、あなたの人生にとって最も貴重なリソースが、時間であるということだ。

人生の選択をする機会は、一度しか買えない回数券のようなものだ。

回数券の枚数は限られていて、一度使ってしまえばなくなってしまい、二度と手に入れることはできない。

人によって、回数券の枚数は違うが、限られていることに変わりはない。

そして、回数券の枚数は、ぼやぼやしているとすぐに少なくなってしまうし、いきなりなくなってしまうこともある。

それは、あなたの人生が、いつ終わるかわからないからだ。

明日、事故に遭ったり、心筋梗塞で亡くなったりすることもある(僕の父は突然、心筋梗塞で死んだ。)。

iPodで有名なアップルのスティーブ・ジョブズは、膵臓ガンで医師に死の宣告を受けた。

ビル・ゲイツは、かつてこう言った。

「あなたが取り扱わなければならないカギとなるリソースは時間である。つまり、どのように時間を使うのか、だ。」

たくさん人がいるなかで、偶然出会った大切な人だからこそ、僕はあなたに、今年、そして今後何をすべきか、しっかりと考えてほしいと思った。

あなたは、とても優秀だろうから、何をしても達成できるだろう。

だが、気をつけてほしい。
何をしても達成できるだろうが、あなたの望むすべてをすることはできないということを。

だからこそ、考えてほしい。

あなたの人生にとって、それが本当に価値のあることなのかどうかを。

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竹内正浩・お金持ちの研究家。ブロガー。 九州大学経済学部卒。30数年福岡在住。 金銭面での母の苦労をきっかけに、学生時代よりビジネス書を2,000冊以上読むなどで「何があっても、自力で稼ぐ人になる方法論」を研究。 自らもビジネスの立ち上げを経験した後、30代で年収3000万円を実現した人300人を調査。それを一冊の本にまとめる( 『30代で年収3000万円を実現した300人に聞いた!稼げる人、稼げない人』(東洋経済新報社))。外面の良い引きこもり。海外旅行やホテル宿泊はお金をあまりかけずにマイル、クレジットカードを駆使してお得に、高コスパで実現するポリシー。 ・【詳細プロフィールはこちら】【人生でやりたい100のリスト】 【株式投資リアルタイム実験】資産総額:310,760円 (2018.10.18) <株式投資リアルタイム実験についてはこちら>