大相国寺【開封・中国】弘法大師・空海も訪れ、水滸伝の舞台にもなったお寺

中国の古都・開封。
11世紀から12世紀にかけて世界最大級の大都市
でした。

東京開封府と呼ばれた古都(首都)です。

ただ、実際の当時の街並みは黄河の氾濫によって地中に。
埋もれている街の上に明代の都市が出来上がりまして。

さらにそこも黄河の氾濫で地中に。
そうして、現在の開封がその上にできています。

なので、高層ビルを建てるのも難しいということで、発展が遅れているそう。

開封の観光スポットとして有名なのは「清明上河園」。
ただ、そこは実際は再現テーマパークなので僕は行ってません。

僕が行ったのは歴史的な価値のある「繁塔」と「鉄塔」「大相国寺」の3か所。
一応、龍亭公園も行ってますけど。

今回は「大相国寺」をご紹介!

目次

大相国寺の概要

大相国寺は555年に創建された建国寺がはじまり
大変、歴史が古いお寺です。

中国最古の寺・白馬寺が洛陽にあって、
洛陽-開封は比較的近いので、
すぐに中国仏教が伝わっていった感じもあるかもしれません。

白馬寺:中国最古の寺【洛陽・中国】中国仏教のスタート地。北斗神拳の誕生地でもあります

2018年9月30日

その後、荒廃。
711年、慧雲という僧が地中を掘ったところ
建国寺の碑が出たため、その跡地だと知り、建国寺に。

713年、相国寺に改名
宋の太宗は寺名を大相国寺と改め、大相国寺は宋代の開封で最も大きな寺となります。

長い歴史を持つお寺ですね。

大相国寺の入場料


入場料は40元(約670円)。

お寺のなか


お寺のなかを散策。


中国仏教は日本仏教とはやはり違う感じがありますね。
念仏を唱える声も聞こえてきましたが、お経の内容も若干違うようですし。

仏教は多少、その地域にローカライズされているイメージです。

千手観音


銀杏の一本の木から掘り出してつくった千手観音。
四面になっています。

すごい手間かかってるので、すごい。
高さ7メートル、全身金箔貼りです。

ただ、ディテールみていくと、日本の仏像のほうがレベルが高いように思えます。

中国のお坊さん


中国のお坊さんのファッションはこんな感じ。
やはり日本とは違うような・・・

色々と知らないことを知る旅でした。

弘法大師・空海もこのお寺を訪れた


弘法大師・空海もこのお寺を訪れたことがあるそうで、銅像がありました。


銅像を建てるのに寄付されている方の名前とかを見ると、
やはり日本の方、空海さんを尊敬されていらっしゃるっぽい方が
多いように感じました。

まあ、中国の人からして、一介の留学生・空海に
大して興味を持つこともないでしょうし。
それはそうでしょうね。

「水滸伝」の舞台にも


また、「水滸伝」の舞台にもなっているそうで、魯智深の銅像があります。
空手で柳の木を抜き出したのはこの相国寺だそうです。

日本の相国寺との関係

日本にも相国寺という有名なお寺があります。
そことの関係性は以下の通り。

日本の相国寺は、室町時代永徳2年(1382)、三代将軍足利義満が一大禅院の建立を発願、建立にあたってその寺号について春屋妙葩及び義堂周信にはかったところ、春屋妙葩は「現在、あなたは左大臣の位にあり中国ではこれを相国といいます。相国寺とつけてはどうか」、義堂周信は、「中国の都、東京(開封)に大相国寺という寺があり、まさに恰好の名前ではないか」と進言しました。
中国の相国寺は五山制度の濫觴(はじめ)で、義満の新寺は相国寺を称し日本の五山の最後を飾りました。
清末以降大相国寺は万商雲集の市場となり、法燈伝承は困難となりました。

臨済宗相国寺派より

歴史あるお寺で、宋都御街や龍亭公園へと徒歩で歩いていきましたので、そういうアクセスができる立地です。

流れで観光できるので、そのひとつとして。