株式会社ウイルプラスホールディングス。
(東京都港区芝5丁目13番15号)
証券コードは3538。
代表取締役は成瀬隆章氏。
東京で他の用事もあったので、予定をからめてウイルプラスホールディングス[3538]の株主総会に行ってきました。
目次
ウイルプラスホールディングス株主総会概要
株式会社ウイルプラスホールディングス 第10回定時株主総会。
平成29年9月28日(木)午前10時スタート。
場所は「東京都千代田区神田錦町3丁目22番地 テラススクエア3階 TKPガーデンシティPREMIUM神保町 プレミアムガーデン」。
株主数は2,107名いるとのことですが、実際に株主総会に参加したのは20名程度。
会社関係者もいることですので、実質的には非常に少数。
僕は個人的に投資が好きだし、ビジネスも好きなので株主総会に出席するのは興味深いんですが、一般的には興味のないものであり、また平日の午前中なので参加ハードルが高いように設定されていると感じます。
とりわけ、表紙の下部に「株主総会ご出席者へのおみやげはご用意しておりませんので、予めご了承いただきますようお願い申し上げます」と書かれてあるので、参加率は下がりそう。
ウイルプラスホールディングスの事業戦略

株式会社ウイルプラスホールディングスは輸入車ディーラー事業を行う会社の持ち株会社。
1.チェッカーモータース:アルファロメオ、フィアット、アバルト、ジープのディーラー
2.ウイルプラスモトーレン:BMW、MINIのディーラー
3.帝欧オート:ボルボのディーラー
以上の3社が基軸。
成長戦略としては、輸入車ディーラーのなかでイニシアチブを取れるポジションに立つことが重要と考えています。
要は発言力を高めるのが重要ということで。
チェッカーモータースはアルファロメオ?のディーラー1位。
ウイルプラスモトーレンはMINIのインポーターとしては全国4位。
帝欧オートはボルボのインポーターとして全国6位。
これらを1位にしていくことが肝心とのこと。
新車販売を基軸として、自動車保険や自動車整備、買い取りといったライフサイクルを取り込むことを重要視。
これらは管理顧客として、ストック型ビジネスとして安定収入になり、足腰を強くする効果があるとのこと。
ただ、あくまで、新車販売が重要。
ウイルプラスホールディングスの3つの戦略
戦略としては3つ。
1.マルチブランド戦略
上記の輸入車だけでなく、他のブランドも獲得していく。
メルセデス・ベンツ、フォルクスワーゲン、ポルシェ、、、マルチブランド化を進める。
2.ドミナント戦略
一定の地域に集中的に出店して、その地域で支配的な地位を獲得するドミナント戦略を重視。
人口100万人規模の都市や政令指定都市、40万人以上の地方都市にも広げていく予定。
3.M&A戦略
金融機関や取引先、オーナー側やウイルプラス側などの複数のルートから、M&A案件を拾い、検討して、投資基準をクリアするものは買収する。
売上データと店舗数の計算で行くと、輸入車の新車ディーラー1店舗当たり年間売上高10億円くらいになる。
対処すべき課題「自動車業界の転換期」
自動車業界は大きな転換期を迎えているそう。
大きく分けて2つ。
1.自動運転化
レベルの高い自動運転技術が進んでいるそうで、未来の話のようですが、自動運転が実現していくそう。
2.電気自動車化
すでにハイブリッドやEVということで、電気自動車化が進んでいますが、これがもっと進展していくそう。
さらにはAppleやGoogleといったIT系の大企業も参入する可能性があり、大きく変わっていく可能性が。。。
雑感
基本的には株主総会としては、静かに1時間もかからずに終わってしまいました。
株主構成を見てもわかるように、大株主1位の成瀬隆章さんが2,224,240株(持株比率48.26%)ということで、創業者でオーナーの成瀬社長がオッケーであれば、当然オッケーでありますから、株主総会としては重要なところはさほどないということになります。
小ネタとしては、東証2部上場記念ということで、6月末時点での株主で100株以上の方にはQUOカード3,000円分がもらえるということで、臨時収入。
また、議案としては第1号議案で、定款一部変更がありました。
発行可能株式総数が800万株のところを1,600万株に変更する話です。
現状、発行済株式の総数は4,608,882株なので、1株を2株に分割できないんですね。
よって、この定款変更で将来的な株式分割が予想されます。
ウイルプラスホールディングスのM&A戦略について質疑応答
株主総会で質疑応答のコーナーになったのですが、誰も何もないようだったので、僕が手を上げて質問しました。
M&A戦略の強み、というか投資基準みたいなものを知りたかったからです。
どういう基準でM&Aするのか。どういう判断をして、成功させているのか。
成瀬社長の話では、以下の通りです。
・M&A案件があったら企業価値を評価する
・事業計画でバリューアップ見通しがどれくらいか評価する
・バリューアップにもリスクはあるので、掛け目をかけて割引いて評価
・その上でやる価値がある案件をM&Aする
ということでした。
これまでウイルプラスホールディングスは6度のM&Aをしてきて、成功させているので、これらと同じ基準で評価して、M&Aしていきたいとのこと。
ウイルプラスホールディングスとしては、M&A戦略は経営上、重要な意味をもっているので、今期もしっかり進めていきたいとのこと。
以上です。