青龍寺:弘法大師空海が密教奥義を伝授された地。青龍寺に行ってみた【中国・西安】

中国・西安といえば、中国の古都です。
かつては長安と呼ばれ、日本の平安京・平城京のつくりに影響を与えています

唐の都であったことから、遣唐使たちが訪れてきた街でもあります
最終的には長安も廃れていってしまうのですが・・・

かつての都として栄華を極めた長安(西安)。

遣唐使の一員として、唐・長安に向かった人物の一人が「空海(弘法大師)」でした。

その空海(弘法大師)が密教の奥義を師・恵果から教わった場所があります。

「青龍寺」です。

今は遺址となっています。

目次

青龍寺の概要

582年に創建、当初は霊感寺と呼ばれたそうです。
621年に一度、廃寺。
662年に再建され、観音寺と改められます。
711年、青龍寺と改称

中国唐代の密教僧・恵果らが住持します。
そこで、弘法大師・空海は恵果に師事
真言密教の奥義を伝授されます

天台宗の円仁や円珍らも法全について密教を学んだそうです。

845年、対仏教弾圧で廃寺。
852年にいったん復興を果たし護国寺と改められます。
ただ、時代とともに姿を消すに至ります。

現在は青龍寺として復興されていますが、もともとあったものは土のなかといった具合みたいです。

空海はこの青龍寺で学んだあと、日本に帰国。
高野山に金剛峯寺を建立して、真言宗を開きます。

四国八十八か所巡りの1-88番札所は四国にありますが、「0番札所」というものがあってそれがこの西安・青龍寺だそうです。


▲なぜか、遊園地が・・・


▲トランポリンも。

今でも、650万人規模の都市ですが、近代的な都市に。

空海も西安に来てビビったと思う


▲ここに青龍寺はあったそうです。他はすべて再現テーマパーク状態。

はっきり言って、西安(長安)の都だけで、すげー広いんですわ

その更に小さいところで言って「青龍寺」の境内。

この青龍寺の境内だけで徒歩で移動がつらい
荷物を10kgくらい背負ってますので。

ただ、そう考えると、船、馬、徒歩で旅して日本から来た遣唐使・空海などもすごいな、と。
玄奘三蔵とか西安からインド(天竺)ですから
インド全域を旅するとか、すごすぎますね。

僕だったら、タクシー・滴滴出行なしで徒歩だけで移動しろって言われたらあきらめますもん。

当時、遣唐使とか、空海は西安に来てビビったと思います。

小国日本です。

遣唐使は「唐、やばすぎるだろ。デカすぎや。絶対負けるわ」みたいな。
そう思ったと思います。

格段の差がありますね。

西安(長安)の人口ははるかに上だったでしょう。
都市の規模のはるかに上。

京都(平安京)とか平城京とか、西安(長安)を模していますけど、サイズが小さいですもんね。
人口、都市の規模が段違い。

絶対にビビったと思います。

青龍寺の感想

青龍寺のそもそもの建物などはなく、遺跡になっています。
現在の建物は再建だそうで。

「この場所に青龍寺があったんだなー」。
「空海もこの場所に来ていたんだなー」
「密教の奥義はここで伝授されたんだなー」

みたいな感慨に少しふけりました。

今回の旅は上海-西安間は飛行機でしたが、中国高速鉄道なんかもつかっていて、実は遣唐使のルートに近いものがありました。

なんちゃって遣唐使体験ですね。